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2009年5月

2009年5月25日 (月)

ゲロゲロ映画「ハチェット」

はっきり言う。

ここで紹介した映画だが、「オススメできない!」

ところはアメリカ。
失恋した男が傷心を癒すべく、腐れ縁の友人と共にアメリカ南部の湿地帯へと旅立つ。
当地の観光スポットといえば、ワニがウヨウヨ泳ぐ沼地のクルージング。男2人と同席するのは、リタイア人生の地の旅行を楽しむおデブの老夫婦。イカサマ映画監督にさそわれたニューヨークのコールガール。なぞめいた女性。その他数名の乗客。彼らの乗る船は東洋系の船長に操られ出航するのだが・・・

(お約束ながら)エンストを起こして座礁。
船から逃れようとした老夫婦のうちの夫が
あろうことかワニに襲われ、深手を負う。
沼地で大怪我をすれば感染症はまぬかれない。

一同が必死の思いで逃れあがった陸地は、
いわく付きの土地だった・・・

その昔、この地には父と子が住んでいた。
子は生まれつきの異形なルックスで知能も人並みとはいえない。
それでも父は子を愛した。

しかし世間は残酷だ。
たまの買い物に父が子を連れ出せば、
周辺の悪ガキどもは怖いもの見たさに寄り集まり、
競ってはやし立てる。
少年の心には、若者に対する恐怖が刻まれつつあった・・・

そして悲劇は起こった。
父親が子を残して外出したすきに、
悪ガキどもは森の中の一軒家を取り囲んで火を放ったのだ。
異変を察知した父がもどった折には、
小屋の周囲は炎に包まれていた。
父は家の中の子を救い出そうと、
手直にあった薪割り用のハチェット(手斧)を取り上げる。
ドアに打ちつけ、破ろうと試みる。

何度か目に振り下ろした末に振り下ろされた斧の刃は
ドアを突き破り、中にいたものを深々と断ち割った・・・
父の助けに狂喜し、ドアに貼り付いていた子の頭を!

異形の子は短い生涯を終えた。
父は絶望し、この地を去った。そして・・・

まぁ13日の金曜日の異曲同音、
全く同じストーリーといえばいえるがそれにしても酷い!
殺人鬼さんが、まったく美意識を持っていない!

「13日の金曜日」のジェイソンも異形なルックスだが、
それをマスクで隠すしゃれっ気はある。
道具使いはお手の物で、無駄な苦しみは与えない。
そして、生真面目な女の子や子供は殺さない。

ここで以前紹介した「悪魔のサンタクロース」のビリー君も
「アメリカンサイコ」のベイトマン君も、鍛え上げられたイケメン。
ま、イケメンなら大量惨殺も許されるのか、という問題でもないが、
少なくともビリー君は正義のままに行動している。

しかーし!

ここで登場する異形の殺人鬼。
顔を面で隠すようなエチケットも無ければ、
苦しみを与えないような殺し方もしない。

犠牲者の大半は怪力のもとにズタズタに引き裂かれる。
題名が「ハチェット」でありながら、斧が使われた殺しは一件のみ。

無理やり裂かれた肉から血がほとばしる・・・

挙句・・・「救いがない」!

エッチなオヤジが殺されるのは言うまでも無く、
まじめな少女も殺される・・・

結局のところ生存者は無し。

画像からして陰鬱で暗い。

酷い映画です。




斧マニア 遠藤ケイ

1944年、雪深い新潟県の金物職人の家に生を受ける。業務用の砥石で研ぎ上げられ、抜群の切れ味を誇る「肥後の守」を携えた彼は子供仲間のヒーローとして君臨し、長じて上京、グラフィックデザイン修業の後二十代で独立。

バイクにまたがり荷車を引いて大陸を縦横無尽に走り回り、無骨にして高尚流麗なる名文を書き揚げるライター。

秘境の文物を、山の民の生活を、職人の魂を荒削りな筆致で描きぬくイラストレーター。

山の民の信仰に迫る民俗学者。

強靭な肉体と繊細な手先を誇る八面六臂のアーティスト。

Kei37 その名は遠藤ケイ。

その彼はまた「斧マニア」でもある。

1974年夏。今だ30代の彼は文明社会の恩恵を断ち、大自然と闘いそして調和すべく、房総半島中央部の山村に入植した。

夏草生い茂る雑木林。入植地には、かつて山の男達が労働の中で英気を養ったであろう物の山林不興とともに打ち捨てられた営林署の飯場がある。人の臭いが消え去るとともに梅雨の湿気と夏の暴風を浴びて朽ち、窓は破れ、数本の柱によってのみ形を維持しているような廃墟。

その廃墟に30代の遠藤は挑もうとしていた。手に握るのはアメリカ製の大型斧、アワー・ベスト・アックス。柄の長さ85cm、重さ2・5キロはあろうかと言う斧。アメリカはメイン州の木こりや農夫が大木を倒し、森を開いて畑を拓くのに使っていたものだ。

遠藤がその斧を持って飯場の廃墟を打ち壊す。柱を断ち切り、壁を打ちやぶる。破壊の斧ではない。入植地を、人生を切り拓く斧だ。

時代はすでに昭和後期にさしかかろうかと言う頃。山林労働はすでにチェンソーの独壇場となり、遠藤の行為は一見徒労にも思えよう。しかし遠藤は斧を振るう。機械に頼る甘っちょろい現代人から脱皮するために。

朽ちた柱は斧の刃を受け付けても容易には断ち切られず、粘りのある芯で武骨な刃を受けとめ、操る遠藤の体力を吸い取る。数日間の泊りがけの作業ののちに小屋が打ち壊されるまで彼の肉体は筋肉痛の権化と化し、掌には血の葡萄が実を結んだ。

以来、この地で家族を交えての開墾と入植の斧マニア人生が始まった。斧で木を倒し、薪を割る。あるいは丸太の側面を削って角材をこしらえる。

生活とともにある斧。手になじみやすく振り下ろしやすく切りやすい斧を求め、彼は研究した。周辺の農家を廻って古い斧を集め、斧をデザインして鍛冶屋に特注し、はては自動車の板バネを材料として自ら斧を打ち鍛えた。

16年の山林生活で、斧の総数は大小合わせて15本。1年に一本のペースである。

遠藤ケイの斧には祈りと遊び心がある。古の日本の木こりが山の神を敬い、作業での事故を避けるべく刻んだ「斧のスジ」はきちんと刻まれながら、柄には奔放なデザインがある。美的に優れた西洋式の斧の柄の形を継承しつつ、柄の握りを「結び目」に彫りあげる。両側からの力がかかる両刃斧の柄は「ツイスト」にする。敬虔な山の民の、お茶目な一面だったりするから面白い。

近年、還暦を越した遠藤ケイは千葉を引き払い、故郷の雪深い新潟に本拠地を移した。

これからの人生で、斧道をいかに昇華させていくのであろうか。

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遠藤ケイ手作りの斧の柄は、以下の「遠藤ケイの手作り生活道具」に詳しい。

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