アメリカ斧の歴史 その5 ハチェット(手斧)
大は小を兼ねると申します。
しかしながら渾身の力を込めて大木に叩きつける巨大な伐採斧や、刃渡り20cmで大木の側面をガバッと掻き取る製材用マサカリを、繊細な作業にまで持ち込んだらどうなるか。
仕上がりはガタガタのガサツ。
下手をすれば身体も損なってしまいます。
さまざまな意味において。
小さな作業のときにこそ使いたいのが、片手で扱える手斧。
英語ではハチェット(Hatchet)であります。
かまどの片隅に常備して、大きな薪を割り裂いての焚き付け作り。
狩りに持ち込んでの、獲物の解体。
あるいは丸太小屋建設時の、ノッチ削り。手斧の中には刃の反対側をハンマー状に加工しているものもあり、一層使いでが増す。
手ごろな大きさだからこそ、手ごろに働いてくれる手斧。
薪が燃料の中心を占めていた時代には、一家に一本だった手斧。
だから…
明治大正昭和初期に起こった殺人事件において、出刃包丁や細引きとともに凶器の上位を〆ていたりするのだこれがw
良い子はそのような目的で使わないように!
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