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2019年11月23日 (土)

西洋式の「三つ紐伐り」

三つ紐伐り」とは、古代から江戸時代まで
斧一本で大木を伐採する際に用いられた方法である。

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まず木の外周の三方向から同時に斧を入れ
徐々に食い込ませ、内部で貫通させる
結果、木は三本足で立っている状態になる。
この三本足の状態を、
古代中国の三本足の釜になぞらえ「鼎伐り」とも言う。

最後に三本足の一本を切断すれば、
木は反対方向に倒れてくれる

 

そもそも伐採作業での事故や失敗は、
斧や鋸、あるいはチェンソーの刃が
木の芯部分に達したときに起り易い。
木の芯部分は裂けやすい。そこに外部から斧なり鋸なりが達すれば
重量バランスが崩れ、木は真っ二つに裂けて倒れる。

一般的な伐採方法である挟み伐りは、木の裂ける性質を利用した伐り方だが
下手に裂ければ死亡事故につながりかねない。
そして裂けた材は商品価値も大いに下がってしまう。

その点、三つ紐伐りは安全だ
最初から木を貫通させて芯を取り除くので、裂ける失敗も避けられるのだ

そんなわけで、現在でも「絶対に失敗できない伐採作業」に
用いられる。
お伊勢さんの式年遷宮で、最も重要な用材を伐り出す儀式の際に

 

 

この「三つ紐伐り」の知識は日本だけかと思っていたら、
どうも西洋にも存在したらしい

この動画

 

 

説明文によれば、舞台はデンマーク
ヴァイキングが北海を疾走していた時代の伐採方式と言うことだ。

日本の伝統方式と同様、三方向から斧を入れて内部で貫通させ、
クサビで倒れる方向をコントロールした上で足を一本切断する。
木は反対方向に倒れる

だが特筆すべきは、この人の斧使いの上手さ
斧の動きはまったく無駄がなく、リズミカルに音が響けば
小気味良く木片が飛び散る。

そして切り口の下面部は、まるでノコで伐ったかのように水平
カンナでもかけたように滑らかではないか。

もちろん、動画としての撮影編集技術もそん色なし

伝統技術と現代動画技術の共演に驚嘆!といったところか。

 

 

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斧 豆知識」カテゴリの記事

コメント

久しぶりに見る素晴らしい斧使いの動画です。
そしてこの人の映像は他の動画を見ても編集が上手でとにかく美しい。
使っている斧はアメリカ式伐採斧とは全く別な方向に進化した、合理的で使いやすそうな面白い斧ですね。
日本の三つ紐切り用の斧のように刃幅が狭く脚が長いですが、元側(柄の周辺)に重みが持たせてあるので水平打ちする場合にバランスが取りやすそうに見えます。

さっそくのコメントありがとうございます。
いくら斧マニアを名乗っても都会生活ゆえ、いままで斧で倒した木の本数は多く見積もっても30本ほど。とても切り口の下部を水平に切れるまで上達できませんね。

さてこの動画では、割合小ぶりな斧を用いて伐っている。小ぶりだからこそ、コントロールしやすくきれいに切れるのかもしれない。

北海道伝統の伐木斧「サッテ」は大型で重いので、ここまできれいにコントロールはできないでしょう。

日本の三つ紐伐りの動画を見ると使っている斧はあまり重くなさそうですね。

アメリカやオーストラリア、ニュージーランドの大伐採時代の斧が4ポンドから4.5ポンド、競技用斧でさえ5ポンドから6ポンドです。

欧米の大男たちに体格と力で劣る北海道開拓民たちが大きいものでは斧頭3kgを超える「サッテ」をどのように使っていたのか気になります。

この御杣始祭の写真を撮影し、記事を執筆した者です。三つ紐伐りのイメージイラストも知人のデザイナーが作成したものであり、写真、イラストともに著作物になりますので、削除していただくようにお願いします(私もデザイナーもこうした仕事で生計を立てているので、このような2次仕様は困るのです)。その代わりに参考情報として、下記ページへのリンクを貼っていただければと思います。

https://kino-ie.net/genba_081.html/2

よろしければ、お知らせしたメールアドレスにご連絡ください。

赤堀様

申しわけございません。
早急に削除させていただきました。

早速ご対応くださり、ありがとうございました。

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