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2020年4月18日 (土)

乙霧村の七人

晴天が一転にわかに掻き曇り、雷鳴がとどろきかける
よくあるような、ホラー映画の冒頭部。

舞台は信州木曽地方の乙霧村
村の旧家・松浦家に筋肉質の大男が現れた。彼の名は戸川稔
親の代からの恨みがある松浦家に乗り込み、主人の貴一郎を呼び出す。

対応に現れた当家の嫁は台所で夕食の準備中。折あしく手には包丁を持ったままだった。
威嚇のため振り回した包丁が稔の肌を傷つけ…

逆上する稔。
ここから「見てきたような」殺戮劇が始まる
結果、5人が鏖殺(みなごろし、おうさつ)。

当事者に生存者はいない。
本当に見てきたような殺戮劇。

 

それから約20年。

舞台は東京の大学、文学サークル。
活動内容は、表向きは高尚な文学談義。だが、時には「心霊スポット巡り」のような下世話なイベントもするらしい。
そんなイベントに選ばれたのが、20年前に一家皆殺し事件が起こった乙霧村
一泊二日の旅路のメンバーは6人。
そのうち5人が三年生で、語り手の「私」は4年生。だが4年生であることを差し引いても、妙に語り口が老成している。
それがまた伏線でもあるのだが。

私以外のメンバーは5人
学内でも有数の美男と美女、物静かというより変人の女性、自身に自信がないのを払拭すべく、やたらとイニシアチブを取りたがる男。
典型的な「ホラー映画で殺されるティーン」の構成。
大抵は美男美女がセクロス中に殺され、イニシアチブを取りたがる男が殺人鬼を押しとどめている間に、変わり者の女が一人逃げ延びるストーリーとなるだろう。

さて同床異夢の一行を乗せた車が件の乙霧村にたどり着き、いまだ残る5人殺しの屋敷に足を踏み入れるや正体不明の大男に襲われる。
手には斧を持った男に…

というわけで、斧マニアブログのネタになる当作品。

この小説はトリックが主体ゆえ、斧の描写は細かくない。
殺人鬼?とされる大男が持つ斧は「長さ30センチほど」と描写もあっさり。
だから大型の斧ではない。しかも信州の田舎だからして洋斧である可能性は薄い。
恐らくはホームセンターで売られているような、こんなタイプの斧だろう

 

 

だが彼も何気に「斧マニア」であるとみえ、さびて転がっていたのをきれいに研ぎなおし「お守り」として肌身はなさず持っているとのことだ。
もっとも、斧に関する描写はそれのみ。
この小説はあくまで「トリック」を楽しむためのもの。
斧はあくまでも恐怖を演出するための小道具。

なぜ主人公の語り口が老成しているのか、それは…

 

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