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アメリカ斧 実用篇

2015年12月 2日 (水)

伐採失敗

斧で木を倒す際は、 まず倒したい方向の側に「受け口」を伐りこむ。

ついで、反対側の少し上から「追い口」を伐りこむ。

でも木の形なんかの見立てを誤れば、こんな誤りになってしまいます。

逃げるスペースがあったから良かったものの…

2013年5月12日 (日)

伐採

斧で樹を伐り倒す。

斧による作業の醍醐味であり、なおかつもっとも危険な行為。
下手をすれば生命を絶たれ倒れる木の下敷きになるという
強烈なシッペ返しでペッチャンコ。
伐採作業は文字通りの「後家さん作り」であります。

そんな危険な伐採作業の手順を記してまいりましょう。
(ただし、あくまでも参考です!
風向きや地形、樹種や樹形で千差万別。
結局は現場で判断するしかありません)

まず切り倒すべき木の下に立ち、倒すべき方向を決めます。
倒して周囲の家をつぶさないか。道をふさがないか。
倒したのちに運び出しやすいか。
そして、自身の退避路を確保できるか。
名人の樵は「樹が倒れたがる方向に倒す」と言いますが、
樹の倒れたがる方向と人間の都合はそうそう上手く合わないもの。

それでも倒す方向が決まったならば、まずは斧の柄の柄をしっかり握りしめ、
上下左右に軽く振り回す。

Fig083

このとき、斧の刃に触れる様な障害物があれば、
前もって全て取り除きましょう。
渾身の力で斧を振り回す伐採作業のなか、
斧の妨げとなる枝葉は思わぬ事故の元です。

もちろん、地上の障害物も然り。
退避の際に躓いて転びでもしたら…
そこに木が倒れこんだら…
大事な妻は後家さん。

そして風力も大事。
風が強ければ、倒したい方角に逆風ならば
その日の作業は控えましょう。
密林の地上では微風でも、
遮るもののない梢では思わぬ強風。
倒す方角をたやすく妨げます。

そんな数々の障害をクリアすれば、さっそく斧を入れ込む。
信心深い人ならば、ここで木霊に許しを得るのも悪くない。

それではさっそく作業開始。
まず倒したい方向に立ち、立ち位置が安定して斧を振るえる
状況だと確認してから斧を入れる。

斜め斬りで手前に打ち込み、遠くに打ち込み、最後に真ん中に打ち込む。
次に水平斬りで手前に打ち込み、遠くに、真ん中に打ち込んで木屑を撥ねる。

Fig084

この繰り返しで、樹にV字形の口を伐り込んでいきます。
英語ではfront notch(フロントノッチ)、日本語では「受け口」。

伐り込む際に大事なことは、受け口の切り込みが正確に
「倒す方向に直角」であること。
それを確かめるのに最良のツールこそが両刃斧。

伐り込みに刃をあてがった場合、正確に切り込まれていれば
柄の元は正確に倒したい方角を向きます。

Fig085

斧のみ使う伐採作業では、受け口の深さは樹の直径の半分~三分の一。
鋸やチェンソーを併用するならば樹の直径の三分の一以下。

充分に受け口を伐り込んだならば、反対側の少し上から新たに伐りこむ。
この口を英語でback notch(バックノッチ)、日本語で「受け口」。

伐りこむ際は必ず「受け口の2インチ(6センチ)ほど上」を守ること。
同じ高さ、あるいは追い口の方が低かったならば反対方向に倒れ、
あなたは樹と心中です。

Fig086

追い口を深く深く伐りこむにつれ木はパリパリと軋み始める。
梢がワサワサをうごめきはじめたら、即座に退避開始。

この際、樹の倒れる方向に向かうのは論外としても、
樹の倒れる反対側に向かうのも良くない。

樹は倒れる瞬間、反対側に大きく弾ける場合があります。
まかり間違えば、鋭く刻んだ木の切っ先で腹を刺し貫かれてしまいますわよ。

Fig087

安全位置は、
「倒れる方向を中心に45度」と見ていいでしょう。

退路は躓き防止に、
あらかじめ地上の障害物を取り除けておく。

そのうえで速やかに倒れ行く木から離れ、
倒れ地に伏す瞬間をしっかりと目視する。

チェンソーを利用した作業でも、
受け口と追い口の流れは同じ。

日本で入手できる唯一の両刃式伐採斧、
グレンスフォシュのダブルビット。

(2万4千円時代に入手しといてよかった…)

あるいは別の伐採斧のリンクを。


 

でもやっぱり文明の利器はすごい?

 

2013年1月 3日 (木)

丸太を切断する方

横引き用の鋸が存在しなかった時代には丸太を切断する唯一の方法であり、チェンソーその他機械が発達した現代ではアメリカやスペインの山岳地帯において「スポーツ」に生まれ変わった「斧による丸太切り

アウトドアの場でチェンソーがあれば御の字ですが、重いチェンソーをかついで山に入るわけにもいかず、斧のみで丸太を切断する必要に迫られる可能性も無きに非ず。

古典的な斧使いを覚えておいて損はない。

そんなわけで、解説させていただきます。

まず大切なことは、腕の動き

まず両手で柄の先端部(つまり刃から遠い方)を握りしめ
、斧を振り上げつつ利き手を刃の方角にスライドさせる。

そして振り下ろしつつ利き手を柄の先端部に戻し、
遠心力を一気に丸太に叩き付ける!

Fig076

上のイラストは右利きの人が切断する場合の手の動き。

「アップワードスイング」つまり振り上げでライトハンドを刃の方向に動かし、
「ダウンワードスイング」振り下ろしでライトハンドを柄のグリップに戻す。

レフトハンド、つまり左手は一切動かさない。

バスケのシュートと同じく、片手は添えるだけ

ある程度太い丸太を切断するとなれば、丸太の上に乗って斧を振るうことになります。

大事なことは、必ず「ななめ四十五度」で斧を入れること。
大根を切るように直角に斧を振り下ろしても弾かれるのが関の山。
シロウトはこの体制で斧を入れて「切れねぇ!」と喚くんですなぁw

Fig078

しかし45度の体制で刃を入れる際に問題となるのが体の位置。

右利きの人が斧を入れる場合、右振りは問題がないでしょう。

Fig077

しかし利き腕ではない方、つまり「バックハンド」の切断となれば厄介です。
斧を持つ両手の位置を逆にするか、
あるいは体をねじりつつ斧を振るう必要性に迫られます。

Fig079

このようなときに「両利き」は便利。
両の腕を自在に操るすべをマスターすべきでしょう。

さて丸太に斧を入れる際、打ち込む場所にも留意。

Fig080

最初に上端を切り、次に下。そして真ん中。
同じ要領で、反対側の上端、下。
最後に真ん中を切れば木クズは切断され剥がれます。
斧の振りにヒネリを加えることで木くずを排出できれば言うことなし。

斧での丸太切りをマスターできれば、アウトドアでもモテモテですw

しかし… ガタイのいい白人がやれば本当に絵になるのが悔しい。

Craighornerlegendofseekerchoppingwo

さて丸太の切断には、切れ味のいい大型の斧が必要です。

グレンスフォシュのアメリカ式伐採斧かダブルビットアックスを
推したいところだが、あいにく日本では絶賛品切れ中。
海外通販以外に入手方法はない。

そこで一回り小さいスカンジナビアフォレスト

 

あるいは、ハルターフォース(アクドール)のヤンキー(アメリカ型)斧
このあたりが適当でしょう。

2012年11月25日 (日)

斧の危険防止 その2

強靭な刃物を有した道具・斧。

使用者がよこしまな目的で用いればたちまち最悪の凶器と化す。
善良な使用者であっても、不束者であればそれは同じ。
自らを傷つけ、倒した木で他人を、家を押しつぶす。

そんな斧は、安静に保管されているときでさえ
凶悪な凶器に化ける機会を虎視眈々と狙う恐るべき道具だ。

そんなわけで、安静な保管法を考えなくてはいけない。

そこで見ていただきたい下記のイラスト。

Fig075

刃にカバーを付けられていない裸の斧を補完する際は、
床や地面に放り出すなどもってのほか。
暗がりでひっかけでもしたならば足に重傷だ。
必ず壁に立てかけておこう!

そして、刃は部屋の隅に向けておくこと。
人が立ち入れない場所ならば、刃がむき出しでもけが人は出ない。

さて上記の画には、斧を丸太に打ち込んで保管する場景も描かれています。
両刃斧の場合ならば、両方の刃に木片を打ち込んで怪我人が出ないように。

しかし物騒な現代社会。
どんな形でも、屋外での斧保管は勧められません
邪なものが戸外で斧を手にしたならばたちまちホラー映画。

鍵のかかる屋内での保存が鉄則です

その他、使用上の注意。

1 木の節を直接斬りつけない
刃こぼれの恐れがあります。

2 斧を地面に打ちこまない
土中の石などで刃こぼれの恐れがあります。切り株の根を切断するためには、ブラスキー斧など根ほり専用の「鈍い」斧を用いましょう。

3 両刃斧の側面をクサビ打ちに使わない
刃がゆがむ恐れがあり、第一不安定です。

4 斧の背で長時間クサビ打ちをしない
斧のヒツ穴がゆがむ恐れがあります。長時間のクサビ打ちはハンマーを用いましょう。

5 寒冷地でいきなり斧を使用しない
酷寒の気候で「いきなり」斧を酷使すれば、刃が欠ける恐れがあります。
斧は必ず脇の下、鉄が凍りつくほど寒いなら焚火の遠火で温めた上で使ってください。
そして刃を「慣らす」ため、作業開始後2分ほどは「ゆっくり」使うことをオススメします。

こちらはクサビ打ちに使える斧

この両刃斧は刃のカバー付ゆえ、屋内ならどこにおいても安全です。

2012年11月18日 (日)

斧の危険防止 その1

斧に柄をすげてギンギンに研ぎあげたならば、
いよいよ実際に木を伐り薪を割る段へといくわけであります。

しかーし!

強靭な刃に柄を取り付け、力をこめて叩き斬る道具。
ゆえに操作を誤れば、自身がホラー映画となってしまいます。

そこで使用の前に、簡単な注意から。

1 必ず手袋をしよう!

ド素人が柔らかい掌で柄を握って操れば、たちまちマメだらけ。
皮が破れ液が流れ新しい皮膚が再生するまでしばらく苦しむことになります。
かならず軍手なり革手袋なりをはめて作業しましょう。

2 足を保護しよう!

大きく振りかぶって振り下ろすのが作業の基本。
すなわち操作を誤れば、脚が危険にさらされるわけであります。
はだしやサンダルでの作業などもってのほか。
出来れば安全靴を履きましょう。

そして、刃はよく研ぎあげておくこと。
ナマクラな刃を木の幹に振り下ろせば弾き返され、
結果として足にザックリ!

Fig074

そんな悲劇を避けるためにも、
木の幹に確実に食い込むよう、鋭く研ぎ澄ませましょう。

3 安全に運ぼう!

斧は必ず刃にケースをかけた上で、箱に入れて運びましょう。
そして運ぶ際は、「手に持って」運びましょう。

金太郎さんはマサカリを「かついで」いますが、これは大きな誤り。
マサカリをかついでうっかり転びでもしたら、刃が頭にザックリと刺さってしまいます。
体の上部にでかい刃物を近づけるのは自殺行為。

かならず「手に持って」運びましょう。

2012年6月10日 (日)

斧を研ぐ その3

ヤスリによる荒研ぎが終わったならば、
次は砥石による仕上げ研ぎです。

刃の柔らかい西洋斧をヤスリで削ったならば、
削り屑の固まり「バリ」がどうしてもできてしまう。

革手袋で保護した手でそれを取り除いたのち、
いよいよ砥石の作業。

アーカンソー州で産出する砥石が
アメリカの天然砥石の中では最良とされていますが、
現実には人工砥石でも何ら問題はありません。

ただし大事なことは「小さな砥石」を使うこと。
そして、「斧に砥石を擦りつける」こと。

庖丁を研ぐ要領で斧のほうを動かしたら
体力が参ってしまいます。

研ぎは、ナイフを研ぐ際に用いるような油研ぎでも
普通の水研ぎでもどちら十分です。

さて斧を研ぐ際に使われているのが、下にある「丸砥石」。

Fig069

このような丸い砥石を刃にあてがい、
円を描くように回しつつ研いでいきます。

その作業の折には指を傷める恐れがありますので、
左側のように「指をはめる溝」があるものがベストです。

Fig070

この画像ではオイルを使い「油研ぎ」にしていますが、
水研ぎでも何ら問題はありません。

バリを取り除いた斧の刃の側面に砥石を当て、
軽く回転させつつ刃を研いでいきます。

ちょうど下の図のように。

Fig071

丹念に研ぎあげれば、腕の毛を剃れるほどの切れ味が得られます。
Fig073

刃に光を反射させてみて、陰にゆがみがない、
つまり「水平」と判断されたなら研ぎあがり。

水研ぎの場合なら温風に当てて完全に乾燥させ、
錆止めとして「蜜蝋と油の混合物」を塗り付けて完成へと至ります。

刃物用油砥石 No.411

刃物用油砥石 No.411
価格:750円(税込、送料別)

2012年6月 5日 (火)

斧を研ぐ その2

巨大な足踏み砥石などあるはずない一般家庭。
そんな家で、簡便に斧を研ぐためのグッズを紹介します。

用意する物は、革手袋、目の大きさを違えた数種類のヤスリ、
斧の刃のゲージ、そして丸砥石。

Fig063

特にヤスリは、手を傷めないように
木片や革片で「鍔」を作ってはめましょう。

Fig064

まずは斧の刃の部分を万力、あるいは木片で固定し、
革手袋をはめた手でヤスリを持ちます。

そのうえで、刃先から柄の方向に向かってヤスリを
かけてください。

その際に発生するバリや削り粉は、適宜取り除きます。

Fig066

さて、斧を研ぐ際は上の図のように、
刃に扇型の平面を作り出すよう研いでください。

扇の線は、刃先からの長さが最大で数センチほど。
刃の両側に平面が作られ、
同時にバリが無い状態になれば一旦停止します。

Fig067

刃の厚みを測るためには、上の図のように
「型」を使うのが最良です。

木片、あるいは厚紙に25度の角度の刻みをつけるだけで、
簡単に作られます。

Fig068

上の図では、中央が「ちょうどいい厚さ」の例。
厚過ぎれば樹に弾き返され、
大怪我の下になります。

恐ろしい…


2012年6月 1日 (金)

斧を研ぐ その1

世間一般的には「鈍い刃物」と思われている斧。
力任せにタタッ斬る道具と思われている斧。

そのようなイメージに甘んじているのは、
ひとえに「手入れが悪い」からである。
ちゃんとした研ぎをマスターすれば、
カミソリよりも鋭利な利器に脱皮できる。

しばらくは斧の研ぎ方を解説していこう。

斧を研ぐ際に、高速のグラインダーを使用する
必要はない。むしろ使用してはいけない。
回転時に発生する熱で、焼きが戻ってしまうからだ。

むしろ、ヨーロッパで伝統的な
「足踏み砥石」で研ぐのがいい。
Fig062

足踏み砥石とは、上記のような道具。
足で交互に踏み板を踏めば、轆轤が回転して
巨大な砥石を動かすという仕組みだ。

回転する砥石に刃を当てる際には、
下記の図の方向に当てよう。

上記の図の方向で当てれば研げないばかりか、
刃も砥石も痛めてしまう。

(しかし上記の方向で刃を当てれば、
刃を痛めるのでは?と私は疑問に思います)

しかしながら…
一般家庭にこのような巨大砥石などあるはずもないゆえ、
簡便にできる研ぎ方を紹介していこう。

(続く)

2012年3月31日 (土)

斧に柄をすげる その3

Fig054

糸ノコを使って、ヒツから飛び出した柄の先を切り落とし

Fig055

次にクサビを打ち込みます。
クサビは必ず木製のものを用意すること。
木製で、柄と同じ樹種のものがベストです。

Fig056

打ち込むまえに表面を整えて

Fig057

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クサビに「Swel-Lock」なる潤滑剤を
塗り付けてから打ち込む。

日本国内では入手は難しいが、
米アマゾンでは買えるようです。

Fig058

木槌でくさびを打ち込み、
飛び出た部分は糸ノコで切り落とします。

Fig059_2

紙やすりなどをかけて、
柄のささくれを丁寧に削り落とし

Fig060

柄の握りの部分、約18センチほどの長さを
滑り止めに削ります。

Fig061

最後に、全体に亜麻仁油を塗り付けて完成です。

大手メーカーの斧は大抵の場合、
金属製のくさびを打ち込んだうえで
防水用の樹脂を塗り付けての仕上げですが、
これは刃に良い影響を与えないとのことです。

2012年3月30日 (金)

斧に柄をすげる その2

ヤスリなどで柄の先端を整えたら、いよいよ差し込み!

…と行きたいところだが、まずは試し差し。

Fig049

一度打ち込んでみて、「柄の長さにズレがないか」
再度確かめてみます。

Fig050 Fig051

引き抜いてから、柄の差し込み部分を
「刃と平行に」ノコギリで
ヒツの長さの3分の2まで引き割ります。

必ずノコギリで引き割ること。
鉈やクサビで割ると、手元の部分まで割れてしまいます。

Fig052

そのうえで、再度柄を差し込む。

Fig053

これで一応完成!のようですが…

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